根掘り葉掘り
聞き取り調査とは、公安委員会が対象者が銃を持つに相応しい人間かどうか見極めるために行う調査です。さて、私は無事この調査を超える事が出来るのでしょうか?
実銃を所持するには様々な試験や調査が行われます。現在の日本において銃を用いる、所持する事は至難の業であります。(少なくともそう勝手に思っていました)初心者講習、考査を無事に終え、意気揚々と所轄警察に向かった僕に新たな試練が。
2月某日。担当刑事さんからこれからの流れの説明と、この身辺調査についてお話を頂きました。そして僕の今までの人生について軽く説明。
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担当刑事さん 「よっしゃ、君の経緯は解った。それじゃこの聞き取り調査についてやねんけど、君にはこれらの人に対して話聞くから。」
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その対象の人たちとは?
- ご近所さん2名
- 自治会長
- 同居人
- 会社社長
- 元妻・・・?!!!
1~4はわかりますが、何故に5?そして更なるピンチは1~4。まず独身中年としては近所付き合いの き もしておりませんのでピンチ、自治会長?誰か解らない・・・会社社長?やってみろとは言ってくれたものの心変わりしたらどうしよう・・・心配事ばかり浮かびながら、更にはこれらの方に自署で同意書の記入を義務づけられました。A4用紙一枚、なんて重たい紙なんだ・・・
帰宅中にこんな事を考えながら運転していました。
ここは唯一のご近所さんで知り合い、お向かいのIさんに頼るしかない!と思い早速向かいました。徒歩数秒。
ピンポーン
M 「こんにちは!お久しぶりです。」
Iさん 「あら、久しぶりー。元気してるん?今日はどうしたん?」
M 「実は・・・カクカクシカジカ、銃を所持したいのですがこの同意書にサインをお願いしたいんです、それに後日警察署から刑事さんが来て、僕についての聞き取り調査を行うんです。ご協力お願いできますか?」
Iさん 「えー!!そんな事が起きてるんや!TVの中だけの話かと思ってたわ!すごいやん、頑張り―!」
M 「(?!)あっ、はい!」
Iさん 「何人ぐらいこの紙書いてもらわなあかんの?」
M 「全部で6人、ご近所さんは後1人、後は自治会長さんです。」
Iさん 「ご近所さんって苗字同じでも大丈夫?姪っ子呼んでくるわ。それと自治会長さんはあの交差点の向かいの大きいお家、Aさん。私の名前出して大丈夫やから。」
M 「(?!)あっ、はい!」
Iさん 「刑事さん来たら任せとき~!ばっちり言うとくわ!!」
M 「(?!)あっ、はい!」
あまりにあっさりと進んでしまい、そして自治会長さんもお知り合いの様子。しっかりお礼した後、後日美味しいお肉をお持ちする事を心に固く誓い、自治会長宅へ。
立派な構えのお家のチャイムを鳴らし、あいさつ。不審がる顔で要件を聞かれたので丁寧にかつ詳細に説明させて頂きました。すると、そんな大事な話は家に上がってしてもらうわ、と応接室に招かれそれからこれから行いたい事なども説明させて頂きました。
儂が自治会長勤める地域で、ましてや儂の同意が必要やと言われて何かあったら儂にも責任がある。しっかり話聞きたかったんや、と仰い同意書にサインして頂く事が出来ました。最後に取り急ぎ近所のコンビニで買ったお菓子の詰め合わせをお渡しし、無事終了。話す事に夢中になり、お渡しするのを忘れかけにw
自治会長 「ところで儂のこと誰に聞いて来たんや?」
M 「僕の自宅の向かいのIさんです。」
自治会長 「やろな、ていうか君が来る前に電話あったんよ。」
M 「(?!)あっ、はい?」
M 「久しぶり。元気してた?」
元嫁 「あー。てか何の用?」
M 「実はカクカクシカジカ。」
元嫁 「あー。無理。」
M 「あっ。」
プー、プー、プー、
コロス!!(''_'')
電話を切られました。
数秒後
元嫁 「あー。うそうそw怒ったやろ?」
M 「いえいえ!!本当でございますか?」
元嫁 「なんか面白そうやん。あたしにも撃たせてくれるなら♪♪」
M 「無理。」
元嫁 「それが無理なら何か肉頂戴!!」
M 「お安い御用でございます!!!」
こうして非常に難度の高い交渉が成立し、無事難関を突破。
改めて元嫁の変わりぶりを確認した次第であります。
離婚歴のある人間すべてがこういった事を要求されるかは定かではありませんが、後で元嫁にどんな事を刑事さんから聞かれたのかを聞いてみると、それはもう根掘り葉掘りすべてを聞いてきたそうです。何と離婚の原因についてや、子供に対する接し方まで。これはDVなどがあったかの調査が主なようで、暴力的な人間かどうかを見極めるために必要としたようです。
僕の実直な、かつ高尚な人間性の全てをさらけてくれた元嫁ありがとう!人生で一番愛おしく思えたよwwwけしてお肉て買収したわけではありません!!キッパリ
それから社長に対する調査なども無事に終わり、何とか身辺調査は終了した次第であります。このことから思ったのは、本当にこの人間に銃を持たせて良いのか、トリガーを引く指に責任と倫理はあるか、こういった事を確認していたのだなと思いました。銃は所詮道具。扱うのはあくまでも人間。扱う人間によって凶器にもなります。僕はこれから手に入れる銃で、社会貢献と事業の一体化させることを実現します。
狩猟を目指したことで、様々な事が起こるものです。
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