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2019年6月21日金曜日

自己紹介2

肉職人誕生のお話し

 
 今日は僕がお肉屋さんの職人に何故なったのかのお話しです。



職人の世界は深く、広い。



 16歳から社会人として働き始め、お金欲しさに始めた飲食店でのアルバイトから今に至ります。この飲食店での6年間の経験は今でも僕の財産ですが、同じ時期に始めた同級生がいた事で闘争心に火が付き、「あいつに負けたくない!」という思いから食材に対する知識や経験を増やそうと様々な得意先にお願いして、見習いをさせて頂きました。

 技術の上達には様々な要素があるかと思いますが、どれだけの数をこなすか、ということも重要だと僕は考えています。例えば飲食店で一日鶏を一羽捌く場合と、鶏屋さんで一日何十羽捌くのとでは成長スピードも変わってきます。また豚肉や牛肉、大型の魚は飲食店で頻繁に購入することは難しいために、小分けされている部位で仕入れる必要があり、部位によっては経験する事すら難しい場合があります。

 牛肉を例にとると、現在の牛1頭の平均重量は骨が付いている食肉業界における流通の初期段階で480kgもの重量があります。これを骨などを取り除き、可食部位にすると平均で73%の重量になります。さらに硬い筋や余分な脂を取り除き、お肉から出てくるドリップなどを考慮すると更に70%の重量になります。


 480kg×73%×70%=約245kg!!


かなり減りましたがそれでもこの重量。これを飲食店としてはお肉をメインで販売する焼肉屋さんで考えてみても・・・すべて焼肉用にしたとして1人前おおよそ80g。245kgを80gで割ると・・・

 驚異の300人前オーバー!!僕が勤めていたのはビストロですから焼肉屋さんより更に使用頻度は下がります。これではお肉の勉強なんて到底できません。そこで知り合いに頼み込み、お肉の勉強をするために現在の勤め先である精肉店を訪れた事が、働く事になるきっかけでした。

 飲食店でその後さまざまな出来事が起こり、拾われて今に至るわけですが、働き始めてからはや15年。十二分に職人として一人前に育てて頂きました。しかしながら僕がある程度極める事の出来た領域は食肉業界からみればまだ一部です。

 食肉として消費者にお届けするには


 生産→屠畜→流通→加工→販売→消費者

非常におおまかですが、このような工程が必要です。生産は農家さん、屠畜は食肉処理センター、流通させるには骨を取り、部分肉にして規格品にする必要があります。近年の食肉流通ではこの規格品になった部分肉で流通する事が主です。つまりお肉屋さんの職人と言っても、部分肉を消費者に届けるために行う加工のみが今では技術の生きる部分です

 これでは面白くありませんし、この流通にはさまざまなマージンも含まれています。よってこの部分を内製化できれば非常に利益率が改善します。この方法は最近では ”牛肉の一頭買い” なんて呼ばれることもあります。この一頭買いを行い、流通段階の処理を内製化するには骨を取り除く作業、脱骨が必要です。この脱骨は非常に技術が必要です。大切なお肉を出来る限り生かして骨を取り除くにはかなりの時間がかかります。また牛肉の一頭買いはその精肉店が良しとする品質の牛肉を仕入れる事が可能です。


 もちろん品質を見極め、価格との折り合いをつけながら仕入れするにもかなりの経験が必要になります。いわゆる目利きですね。僕はお肉の状態から牛の生育環境を推測できます。美味しい牛肉の条件に肥育月齢と呼ばれる項目がありますが、このどのくらい育てられたかを視覚的に判別することが出来ます。国産牛は生まれてからおおよそ20か月齢~36か月齢までの期間、農家さんに育てられてから出荷します。肥育月齢は一般的に

  1. ホルスタイン種 20か月齢~ (乳牛の雄を去勢した食肉用乳牛)
  2. 交雑牛     22か月齢~ (乳牛の卵子、主に黒毛和牛の精子から生産される食肉用牛)
  3. 和牛      26か月齢~ (国内の和牛の流通は黒毛和牛がほぼ全て)

おおまかに分類するとこのようになります。参考までに豚肉は現在の三元豚タイプで5か月、ブロイラーに代表される鶏肉は1か月!牛肉は生産に非常に時間がかかります。近年の酪農の高効率化でかなり改善されてはいますが依然として数年かかる仕事です。そして本当に美味しい牛肉は、農家さんの肥育技術にもよりますが、一般的な月齢より長く飼われた牛が該当する場合が多いので、この肥育月齢を見極める力が重要になります。


 これはどんな業界でも当てはまる事だと思いますが、このように牛肉業界は奥が深く、そして広い。

 勉強するために訪れた先でこんなにもどっぷりと浸かってしまうとは・・・当時の僕は思いもよりませんでした。

 でもお肉に対する知識や愛情が育ったおかげで、狩猟を目指す事も出来ましたし、今は大満足です。少しでもこのお肉屋さんでの経験が、地域課題の解決に役立てばと思っています。


 お話しは変りまして。牛肉販売業界の悩みの種に、部分肉の売れ行きには季節によってかなりの波がある、ということがあります。これは例えば夏場ならBBQ商材、冬場ならすき焼きやしゃぶしゃぶ用の商材が売れて、その逆は余ってしまう事です。

 昔のお肉屋さんはみんな牛を一頭買いして捌き、販売していたのですが、このような理由が牛の一頭買いを行わなくなった理由の一つでもあると思います。また牛肉の一頭買いは在庫金額が多くなってしまい、経営を圧迫する事もあります。

 一頭買いする黒毛和牛の平均単価はkg辺り2200円。これに480kgをかけると100万円オーバー!これに売れ行きの良い部位、悪い部位の組み合わせがくると、在庫を処理するだけで大変です。これではリスクが大きすぎて、牛の一頭買いを行う事業者が減り、部分肉を扱う事業者が増える一方です。そういったことが昔のお肉屋さんが行っていた技術の伝承を遅らせています。事実僕が勤めた当初では牛の一頭買いは行っていましたが、脱骨は専門業者に委託していました。

 現在は自社で内製化し、技術の伝承も進めていますが入社した頃はこの脱骨の専門業者さんに毎日通い、脱骨の技術を身につけた経緯があります。


 本日の題名は肉職人誕生のお話しとしてここまで書いてきましたが、これ狩猟にも通じるものがあると思うのです。

 現在の狩猟人口の半数以上は60歳オーバー。これら経験豊富な猟師さんが後何年現役で猟師を行えるでしょうか?僕はお肉屋さんの職人として自分で自信をもって言えるまでに15年かかりました。仮に同じペースで成長したとしても今39歳ですから一人前になった時には54歳!!先輩方は70歳を超えています。オジイサン 特に職人の世界は見て習え、という方が多いですから技術の伝承には時間がかかると思います。

 これも今やらなければ!と思ったきっかけです。まあこの高齢化、技術の伝承問題は世界でも初めての超高齢化社会に突入している日本が抱える大きな問題ですが、自分の出来る事は何か?と考えた末に行きついた答えです。

 技術の伝承の時間短縮も図りたいと考えています。さまざまなテクノロジーが簡便に扱える今の世の中は素晴らしいですね。映像を技術的教科書にする取り組みも考えています。百聞は一見に如かずと申しますから経験豊富な猟師さんから僕が次の世代に渡す事が年齢的にも必要になってくると感じています。

 後は職人として一番大切な事は何か?と考えた時に技術も大事ですが、その心構えと申しますか、生き様、在り様が一番大切だと考えています。狩猟に銃を用いる事は高い社会的責任が求められますし、こうやってブログに書き表す事でも次の世代に残していけると思います。グーグルさんが倒産しなければ!!w

 今日は肉職人誕生のお話しから、狩猟職人を目指すまでのいきさつを書いてみました。


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2019年6月19日水曜日

自己紹介



 はじめまして。2019年度より猟師を目指しているお肉屋さんのまさきです。1980年5月生まれの満39歳、伸び盛りです。(キッパリ)



 それではそんな私の自己紹介。



 幼少期は尼崎市で過ごし、1995年阪神淡路大震災をきっかけに姫路市に引っ越し。高校受験を控えながら、新しい環境に慣れなくて中学校生活をぶらぶら過ごし、就職を進められる。このままでは青春が終わる!と奮起し高校受験、進学するも僅か半年で退学。その後は現場仕事をしながら、自分探し。現場仕事をしながら本気で取り組める”何か”を求めていたころに、良く通っていた飲食店にアルバイトとして誘われる。

 興味半分、小遣い欲しさ半分で始めた飲食店勤めはみるみるのめり込み、その当時勤めていた現場仕事の会社の不安定さから飲食店に就職する事に。同じ時期に入社した同級生もいたので、ライバルとしてお互い切磋琢磨。彼は調理の道を究めようとしていたので、私はサービスの道を究めようと思い立ちました。

 勤めていた飲食店は本格フレンチで学び、栄誉ある賞(確か荒田賞)も取った事がある方が社長だったこともあり、フレンチをベースとした高級居酒屋さんでした。その関係もあり、ソムリエを目指します。またお店で扱う食材についても知見を深めたかったので、八百屋、魚屋、鶏屋、総菜屋と修行もかねて働きにも出かけていました。その中で出会ったのが現在の会社、お肉屋さんです。お肉は原料が大きいことから、なかなか飲食店ベースで勉強するには時間がかかります。特に牛肉は一頭で可食部分だけでも平均400kgもあるので、一人前100g前後の飲食店では扱うにはハードルが高く、ほとんどの飲食店が特定の部位だけを扱うようになっています。


 修行に訪れていたお肉屋さんで、その深淵なる世界にハマりそうになっていたころに、人生の一大イベント!結婚を経験します。祖母子家庭(要はおばあちゃん子)で育った私は、両親のいる家庭に憧れていました。絶対家族を幸せにする!と誓ったころでもあります。

 ところがそんなころに勤めていた飲食店が怪しい雰囲気に。多店舗展開、お客さんの入りも上々と波に乗っている頃に、社長がお酒と女性に溺れだします。当時6店舗あり、その中で私は本店の副店長を務めていたのですが、毎日の売上が夜中にこっそりと遊びに使う目的で消えていきました。そのうち給与も遅れだし、そんな状態では商売もうまくいきません。

 結婚し、第一子が生まれたばかりでそんな状態では将来は見えません。どうしたものかと悩んでいる時に、現在勤めるお肉屋さんの社長に相談したら、「うちで働いてみるか?」とお誘い頂けました。もとからお肉にハマりかけていたので、2つ返事で勤め出してはや15年。りっぱなバツイチ職人になりました!


 そんな私がなぜ狩猟に取り組もうと思ったのかと申しますと、私の勤めるお肉屋さんの周りは田んぼ、畑に山と自然が一杯。近所の農家さん達はみんな常連さんですが、そんな常連さん達が口を揃えて鳥獣被害のことを仰っています。「今年は儂の田んぼの米はもうあかん。」「明日収穫しようと思っとったら、晩の間に全部やられてもうた!」など。主にイノシシによる被害ですが、そんな事はTVの中の世界だと思っていた自分が当事者さん達と関り、自分も無関係では無い!と思った事がきっかけでした。



 狩猟を行おうと思ったきっかけ



 そして何より、ジビエって肉じゃないですか。もうプロとしては放っておけないと思いました。そして狩猟に興味を持ち、いろいろ調べていくうちに驚愕の事実が判明。何が判明したのかと申しますと、捕獲された野生鳥獣のその後、です。野生鳥獣を捕獲するには大きく分けて3つの方法があります。

➀国や自治体から依頼された指定登録事業者が行う捕獲

⇒これは事業を受けて行う捕獲です。増加する鳥獣被害を受けて、国が近年取り組みだした事業です。登録事業者はまだまだ少ないようです。

➁市町村などが地元猟友会に依頼し行う有害駆除と呼ばれるもの

⇒農家さんなどが被害を訴えた時に、市町村などが依頼して行う捕獲です。猟期以外に捕獲する事ができます。

➂狩猟期間(兵庫県では鹿、猪、※熊は11月15日~翌年3月15日まで)

⇒いわゆる猟師さんが山などに入り、捕獲する事が出来る期間。地域や年度によって違いがあります。※熊(ツキノワグマ)は捕獲頭数などが厳しく管理されています。


 
 廃棄率 驚異の90%越え!



 何に驚愕したのかと申しますと、➁の有害駆除。環境省のデータによると、イノシシでいえば2016年度には40万頭近くにも及ぶ捕獲が行われていますが、なんとその内食肉等に利用されているのはたったの2万7千頭。・・・!!つまりそのほとんどが廃棄されているという現状。これにはお肉のプロとして、職人魂に火が灯りました!よし、せっかく頂いた命を有効活用しよう!と。因みに➀➁➂全て足すとイノシシは55万3千頭、その内の利用が2万7千頭ですから実質は5%しか利用できていません。

 これが私が取り組もうと思ったきっかけです。


 そして今どんな取り組みを行っているかともうしますと・・・

 まだ


 行っていません!(;^_^A


 現在は狩猟につかう銃の所持を目指しているところです。ちょうど明日に地元警察に教習許可申請の手続きに行くところです。


 そんなこんなでこれから牛肉や豚肉、鶏肉などのお肉の事、そしてジビエの事について綴っていく予定です。